2020皐月の酒丸。

 コロナ禍でバタバタしているうちに、あっという間の五月。

皐月に入った酒丸です。

皐月とは「早苗月(さなえつき)」が省略された言葉らしいですね。

関東以西の日本では、一斉に田植えが始まっている頃。

一部ではコロナ禍で「帰省するな!」みたいな声も上がっていますが…

若い衆が帰ってこないと田植えもままならない農家さんも多いと思います。

他人の用事を指図するなよ、とは思っております。

 

 

 そしてこのブログを書いている五月十日、

お悔やみのニュースが流れてきました。

ロックンロールの神様、リトル・リチャード氏が逝去。

この写真のCDはたまたま、今年に入ってから購入した二枚組。

改めて聴き直して、

やっぱりオリジナルはいいな~なんて想いに耽っていたのです。

自然の摂理とはいえ、

昔から大好きだったミュージシャンが亡くなっていくのは寂しいですね…。

実は前日である九日、自宅の掃除をしていたら面白いモノが見つかりました。

なんと十代の頃に地元の公園で踊っていた頃のカセットテープ(外側のみ:汗)。

手描きの曲目も去ることながら、リトル・リチャード推しに感動していたのです。

ジェニ・ジェニやグッドゴーリー・ミスモーリー、しばらく聴いてないな。

トゥッティ・フルッティなんて、1本のテープに2回も入れてある。

それだけ盛り上がる曲だったんだろうな~、なんて。

そこに合わせたかの様な今日の訃報。

謹んでお悔やみを申し上げます。

 

 

 さて。

そんな訳で、

神様からの思し召しにより本日のブログはフィフテーズ回顧録として…

ツータック・トラウザーズに焦点を当てて書いてみようと思います。

 

私の事を二十代の頃から知っている人からは有名な話なんですが…

実はワタクシ、

自他共に認める「ヴィンテージ ・ツータックトラウザーズ・コレクター」。

 

なので百聞は一見にしかず、まずはほんの一部を見せびらかしておきます。

まずはメランジレーヨンウール。

ちょっと写真では見辛いんですが…

ミントと鶯色の中間の様な地色に、

濃いグレーのメランジ(杢糸)が織り込まれています。

ベルトループも袋縫い

ベルトレスな形状は「ハリウッドベルト」とも呼ばれていて、1950年代独特の流行

脇線をそのままポケットにしているところから、1950年代中期と推測。

 

ネッププリント。

綺麗なブラウン地にグレーとオレンジのネッププリント。

おそらく共地でギャバジャンやハンティングキャップなどもあった事でしょう。

ポケットループがベルトループの使い回しになっている事から、

1950年代後期と推測。

 

ブルー。

目も醒めるほどのブルー、コバルトブルー。

ジーン・ヴィンセントかと思わせるブルー

ベルト裏の袋地やマーベルトなどはブラックで統一。

脇線から斜め上に切り返されるポケットはスラッシュポケットと言われます。

この形状や作りから1950年代末期~1960年代初頭と推測。

 

イエロー。

思いっきりロッカビリーなイエロートラウザーズ。

脇線には割(わり)にダブルで黒のハンドステッチ、

ベルトループにもダブルのハンドステッチ。

ポケットは脇線から離れたところにいきなり作られており、

コレクターの間では「いきなりポケット」と呼ばれる特殊な形状

おそらく1950年代初期~中期のもの。

 

レッド。

ものすごくレッド。真っ赤。

しかもバックセンターにはシンチバックル付き。

これぞロックンロールトラウザーズ、

リトル・リチャードが穿いていてもおかしくない。

そして上記のブルー、イエロー、と合わせて「シグナル三色」が揃ってます!

 

デッドストック。

ダブルのベルトループやガンクラブチェックのポケットフラップがおしゃれ。

マーベルトにはマドラスチェックの生地がバイアス状に使われていて、非常にクール。

1950年代後期、一番流行した時期のモノ。

 

ピストルポケット。

後ろに着くポケットの事をピストルポケット、

略してピスポケなんて言うんですが…

正にそれを地で行くフラップの形状をしたツータック・トラウザーズ。

この個体はオンブックで…

この洋書の

このページに載っているモノです。

 

 

さて、こんな感じでマイコレクションをほんの一部だけ紹介してみましたが…

実は一番のお気に入りは、これ。

インクブルーの、麻混のツータック・トラウザーズ。

シルエットが美しくて穿き易いという部分もありますが…

この「いきなりポケット」独特のクラシック感と素材のシャリ感が最高に良いのです。

 

これがネーム。

なんともトロピカルな、ノスタルジックなデザイン。

脇線にはハンドステッチ、

これを邪魔しない「いきなりポケット」の配置が美しい。

しかもこの素在感!

麻特有のシャリシャリ感、分かりますかね?

 

 

 

この「一番のお気に入り」を踏襲して製作しているのが、

ドライボーンズ謹製ツータック・トラウザーズ。

昨年も作っていたブラウン、

同様に昨年も作っていたブラック、

に並んで、今年は新色も登場!

マスタードと、

ブルー!

4色全て麻100%でシャリ感バツグン!

ベルト部分に切り替えが無いハリウッドベルト、

脇線を利用しない当時独特の「いきなりポケット」に加え…

シームレスなベルトループも完全再現!

写真からは見えないけれど、

ラッセル付きマーベルト(滑り止めのゴムがついた内側スレーキ)も完璧に再現しております!

 

 

個人的には、こんなコーディネイトが最高に好き。

ブルーのツータックトラウザーズを中心に…

幾何学模様のオープンカラーシャツ

センタークリースのパナマハット

白とブラウンのコンビベルトは、

メッシュ使いのコンビのスペクテイターシューズとコーディネイト。

足首にはトラウザーズと同系統のアーガイルソックス

 

 

コロナが流行して価値観が一新するなんて言われているけれど…

人の価値観はそう簡単に入れ替わる事は無い。

そんな簡単に過去の尊いモノを斬り捨ててしまったら、

ロックンロールの神様に

「A WOP BOP A LOO BOP A LOP BAM BOOM !」

って歌ってもらえないぞ。