2020 如月の酒丸。

 約一ヶ月のご無沙汰でした、酒丸です。

早いもので、もう二月。

本社がある都内某所では、梅が満開!

二月、古来からの名前は「如月(きさらぎ)」。

この「如月」という漢字は中国での二月の呼び名で、「にょげつ」と読みます。

ではなぜ、日本では「如月」と書いて「きさらぎ」と読ませるのでしょうか?

明治維新以降、

隣国中国からの文化を否定し欧米に習おうとした「脱亜入欧」の流れの中で、

元々如月であったFEBRUARYは、

漢数字を当てて「二月」と決まりました。

つまり、SECOND MONTHという事です。

ところが、当時の日本人には月に順番があるという事が理解出来ず、

二月には別の名前を付けないと話が進まなくなってしまい…

仕方なく「二月」と書いて「如月」、

つまり「きさらぎ」と読ませる事になったのです。

四季に敏感な国民性故に、

「ただの順番になり下がってしまった二番目の月齢」

では納得出来なかったのでしょうね(英語圏だってSECOND MONTHではなくFEBRUARYですから)

そしてこの「きさらぎ」という読み方の由来は、

「衣、更に着る」

が口語となって「い、さらにぎ」から「きさらぎ」と変化していきました。

陰暦二月は実際には一月なので一番寒い時期。

そこで「たくさん重ね着をすべき月」という意味での「きさらぎ」でした。

その後に太陽歴が採用され、

二月=きさらぎという「両者引き分け(明治政府と国民感情)」状態になります。

こんな事情を理解して過ごす二月も、また一興。

 そしてこの数字の羅列に気付いた人は、どれくらいいるでしょうか?

ちょっとした「謎解きの二進法」みたいな、数字の羅列。

これ、実は昨日の2020年2月20日の羅列。

なんだかちょっと、これに気付いた自分が楽しい。

あ、どうでもいい話でした。

 さて。

せっかくの「重ね着の季節」なので、

新入荷した一重のアウターの紹介でも。

入荷後、順調に店頭で売れているのがコレ!

スポーツジャケット!

(写真がブレちゃってました。すみません:汗)

ブラック地と…

ベージュ地があります。

この今回のこのジャケットの最大の特徴は、

なんといってもこの美しい光沢!◊◊◊

素材はコットンながら、

細目の糸を強く撚って高密度で織り上げたサテン生地。

ヴィンテージ のスポーツジャケットと見紛うような美しさ。

そしてスポーツジャケットの名前の根元的な、このポケットも再現。

ポケット口は玉縁を重ねて縫い付けてあるので、

中に入れた物が落ち辛い作り。

そして何より特徴的な、

太目のパイピングをグルリと四角く入れ込んで作りあげたポケット。

この作りが、マグレガー社のドリズラージャケットの専売だったのです。

前合わせファスナーエンド部分を接写。

ファスナーで身生地を噛まないように、

タコ糸くらいの細いパイピングを入れて丁寧に縫製

裾周りのステッチを返して縫い込んでいるところが、シビれます!

両脇の下側には、空気抜き用の菊穴も付いております。

袖口カフスの開き見せの部分には細いゴムが仕込まれており、

無駄な開きが出ないようになっております。

襟には小さなタブが付いており、襟を立てて着れば、風もシャットアウト。

「WINDOW BREAKERS(ウィンドウ・ブレイカーズ)」の異名は伊達じゃない。

裾周りにつく「ラッセル付きサイドベルト」も、リアルに再現。

裾周りをゴムで締めつつ、

表面に付いたラッセル(天然ゴムの滑り留め)で、

スポーツ時にインナーのシャツに影響を与えないようになっています。

マグレガー社のドリズラージャケットは、

戦後である1940年代後期から作られ始めました。

退役軍人達の余暇を狙って、

「ゴルフ等のスポーツ専用に開発された最高級なジャケット」なだけに、

スポーツに特化した構造になっているのです。

ゴルフボールを入れても落ちにくい大きめのポケット、

ファスナーが噛まないような構造の前立て、

スイング時に無駄な空気を抜く為の脇下ホール、

腕を動かしても風が入りこまないようなカフスの構造、

屋外スポーツにも対応する襟のタブ、

そしてスイング時にもインナーを気にしなくて良いラッセル付きサイドベルト…。

当時の最高級スポーツジャケット、

ドリズラーは唯一無二の最高峰でした。

時は流れ、1955年。

そんな名品を産み出したメーカーのジャケットを、

銀幕の世界に持ち込んだ人物こそ、ジェームス・ディーン。

映画「理由なき反抗(Rebel Without a Cause)」の中で、

後のジェームス・ディーンのイメージを決定づける衣装として、

マグレガー社のドリズラージャケット!

その中でも保温機能に特化して作られた「アンティ・フリース」の赤を着ているのです。

この映画で火が付いたドリズラージャケットは、

単なる「最高級スポーツジャケット」から、

「1950年代のティーンエイジャーが憧れるジャケット」となり、

膨大な種類の色数や柄が生産されるようになったのです。

ザ・特需!

その後このジャケットは当時の俳優陣や芸能関係者に、

瞬く間に広がりました。

「ザ・バッドボーイ」で売り出していたロバート・ミッチャム(Robert Mitchum)

は、

ネイビーのドリズラージャケットを着用。

この写真はマリリン・モンローと共演した「帰らざる河」の頃でしょうか?

まだ若いので、

かなりトンガってます(個人的には1970年代に高倉健と共演した「ザ・ヤクザ」のこの人が好き)

更には!

みんな大好き、このロックンロールキングも!

エルヴィス・プレスリーはオリーヴドラブのドリズラージャケット。

髪型やファッションから考察すると1950年代末期頃ですかね?

さりげないカジュアルルックすら、風格漂うキング。

そんな歴史あるジャケットなので、

ヴィンテージコレクターからも熱い視線が絶えず注がれております。

ここで僭越ながら、

ワタクシ酒丸のささやかなコレクションを(自慢したいだけ)

まずは赤。

スペシャルです。

コレだけ程度の良い赤は、まず見ないと思います。

コレは裏側の見返しやポケット袋地を撮影した写真。

なんと、セルビッチが使われているのです。

まだ高速織機があまり出回っていなかった、古き良き時代の産物。

前立てのファスナーエンド部分。

ほら、ドライボーンズのモノと全く同じ縫製。

タコ糸パイピングで挟み込みを予防したり、

裾周りのステッチが返しで縫われていたりで、非常に美しい。

そしてピンク。

このピンクもレア。

ネームが欠損しているのが残念だけど、タブが小さい1950年代の物。

そしてワイン地の小紋柄。

コレもレア。

東海岸でアイビーブームが起こり始めた1950年代後期の物。

コレはファスナー引手にオーナメントも付く完品。

そしてマドラスチェック。

コレはアンティ・フリースよりもっと防寒機能が高度化した、ラムジェット。

戦闘機みたいなアイコンが、コレまた時代を物語っていてカッコいい。

こんな「スポーツジャケットへの熱い想い」を、

2020年の如月にしたためてみました。

皆様のお越しを、お待ちしております。

 そしてここからは、別の話題。

今週、またしても故郷である千葉県館山市に帰省。

都内よりも数度は気温が高い館山の街は…

もう至るところで桜が満開。

ソメイヨシノではなく、

地元で「頼朝桜」と呼ばれる品種(河津桜が正式名)

もうすっかり春。

春の二月という事は、

あの忌まわしき台風15号から既に5ヶ月が過ぎたという事。

が、まだまだ完全復興には程遠く、

街のあちこちでブルーシートを被った民家を見かける。

皆さんからの募金は、

1月末にまとめて「房総復興ブースター」に渡りました。

支払い方を間違えちゃって、領収証が2枚になってしまった(ごめんよ)。

そんな房総復興ブースターさんからのお知らせ。

1月末までに約204万の寄付が集まり、

延べ125人の職人滞在費を補填でき、

288軒の工事を完了する事ができました、とのこと。

(素晴らしい成果!!)

詳しくは、こちらを。

房総復興ブースターとしては、コレから新しい段階に入るとの事。

改めて皆様のご支援、お待ちしております!

更にもう一つ、お知らせ!

コレ、なんだか分かりますか?

あ、しつこい?(汗)

2020年2月22日、つまり明日の土曜日。

なんと、本当に本当に久しぶりな…

ドライボーンズファミリーセールを開催します!

2020年2月22日、23日、24日の3日間。

場所はドライボーンズ東京店!

普段はお目にかかれないサンプル品や傷モノも、大放出!

中には「90%オフ」という、ほぼタダみたいな商材もあります!

たくさんのご来場をお待ちしております!