古きを訪ねて新しきを作り、次世代に繋ぐ。その39

えーっとまずは…

この九月から十月にかけて関東を襲った大型台風の被害にあった皆様、

お見舞いを申し上げます。

かく言うワタクシも、九月の台風15号で実家が罹災してしまいました。

みんな一丸となって、この国難を乗り超えていきたいと切に願っています。

九月のブログ担当をフッ飛ばしてしまったのは、そのせいです。

楽しみにしてくれていた方、申し訳ない。

なので今回は九月九日に千葉県南を襲った台風15号について、

ちょっと書いておきたいな、と。

 私の実家は、千葉県館山市にある。

この千葉県のゆるキャラ「チーバくん」でいうところの

足首内側~足の甲辺り。

台風15号は、この足から海岸線を上がって大被害を出した。

館山市、南房総市、鋸南町、富津市、君津市、木更津市…。

台風当日、都内にいた私は呑気に仕事をしていた。

台風の雨風は凄かったけれど、

台風の日が持つ独特の「気分の高揚感」も無かったといえば、

嘘になる。

ところが一夜明けて地元勢と連絡をとったら、

大変なことになっていた。

時間が経つにつれ、

徐々に報道からの情報も入り始める。

風と倒木等の影響で道路が寸断されてしまい、

地元に駆け付けることが出来たのは二日後の11日夜。

停電も多く夜は作業も危険だったのでその日は就寝、

次の日からの作業とした。

明くる日。

実家の庭には看板や金属片、

ガラスや植木鉢など様々な物が散乱。

近所から飛んできたらしい。

屋根瓦は至る所に飛んできており、

実家の物置の扉は吹っ飛び、

雨戸は外れ、

母屋のガラスは一箇所が割れていた。

扉や雨戸は木ネジで打ち付け、

割れたガラスにはプラスティックの段ボールで覆いを貼り付けた。

応急処置を終え、市内の様子を見に巡回に出た。

実家から徒歩数分に位置するガソリンスタンド。

支柱がポッキリと折れて、お辞儀してる。

ポンプと派手に衝突してるんで、

しばらく復旧は難しいだろう。

友人が務める会社の近所の墓地。

墓石が薙ぎ倒されてる。

起こせる人員も割けないのだろう、そのまま。

観光地近くに留めてあったキャンピングカー。

ひっくり返ってる。

雨じゃ、こうはならない。

おそらく竜巻だろう。

この現場の近くの、海沿いの三階建建造物。

もう、めちゃくちゃ。

風が入り込む隙間があったのだろう、内部から壁をぶっ壊してる。

手前の電柱も、かしいじゃってる。

国道沿いの食事処。

二階建の屋根裏部屋が、根こそぎ持っていかれてる。

一階まで水浸しで、もう住めない。

そしてこれが、竜巻だろうと思った根拠の写真。

うちの実家方面の数少ない名勝地、崖観音(左端)。

この崖観音がある右側の森の樹木が、薙ぎ倒されてる。

普通、土砂崩れを起こしたりしていれば樹木は一方方向に倒れる。

広葉樹なので枝は四方に広がるから見え方は難しいけれど、

この場所は土砂崩れではなく森が破壊されてる。

そして、樹木が渦を巻くように倒れているように見えるのだ。

台風15号、恐るべし。

何日間か実家で過ごし、同級生や先輩・後輩の助けをしていた。

次の日は「ドライボーンズ30周年パーティ」なので、

東京に戻ろうと車に乗りかけたら…

近所の屋根を修理していた人から

「屋根の上に瓦がたくさん落ちてるぞ。

穴が空いていたらヤバいから、早くチェックした方がいい」

なんて言われた。

脚立を引っ張り出して屋根を見てみると、

大小様々な大きさの瓦の破片が落ちてる。

というより、ウチの屋根に当たって砕け散ったのだろう。

時間が無かったので一旦都内に戻り、

無事に「ドライボーンズ30周年パーティ」を済ませた。

(集まってくれた皆さん、ホントにありがとうございました!!!)

数日後、改めて実家に帰省。

屋根の上をちゃんと見てみると…トタン屋根が穴だらけ。

たまたま同級生が立ち寄ってくれて、穴の応急処置を施してくれた。

屋根に登っての作業なんて、しがない洋服屋には無理。

本当に助けられた。

地元である館山市や南房総市、鋸南町は甚大な被害。

なので「ドライボーンズ30周年パーティ」では、

急遽募金箱を設置させてもらった。

たった一晩なのに意外なほどの金額が集まった。感謝!

また、公的機関の応援にも涙腺が緩んだ。

道中で一番見たのは、停電の復旧で全国から集まる関電工の作業車。

千葉県内のナンバーはもちろん、苫小牧ナンバーまで見た。

北海道に「関東電気工事」という名前の会社があるのも不思議だけど、

嬉しい。

こんな遠くの僻地にまで、工事をしにきてくれている。

自衛隊の車両群も続々と到着。

人命救助や瓦礫処理、倒木除去、給水支援…。

心強い。

被災地から離れて暮らす我々には、できることが限られてくる。

もちろん現地で経済を回してくれることが何よりの復興支援になるんだけど、それもなかなか難しい。

ドライボーンズ各店舗では、

今回の台風についての募金を始めました。

買い物をしたついでに、

ちょっと気にして小銭を入れてくれると嬉しいです。

さてここで…

勇ましい自衛隊の事も書いたので、ちょっと商品のお知らせ。

ドライボーンズでは毎年、

何らかの形で「軍モノ風な装い」を作っており。

今年はたまたま、いろんな形がラインナップ。

なのでざっとご紹介。

まずはN-1デッキジャケット

いつものカーキ色に加え、今年はネイビーもラインナップ。

ヴィンテージ の本物は程度が悪いモノが多く、

グッドコンディションはハイプライス。

ならば一捻り加えてあるドライボーンズはいかがでしょ?

擦り切れやすい袖口やポケットはレザーで補強、

裏地は豹柄という男らしい1着。

そして久しぶりの展開は、

タンカースジャケット後期型、タクシードライバーバージョン

当時フライトジャケットとしても利用されたタンカース、

映画通りのワッペンを纏って復刻。

きっとロバート・デ・ニーロも喜んでいるに違いない。

更に数年ぶりの再入荷となるB-15A

襟ボアは本物のムートンながら、裏地はやっぱり豹柄。

ファスナー押さえやペンシルポケットをわざと2トーンにして、

存在感をアピール。

個人的には一番好きなフライトジャケット。

更に更に!

久しぶりに綺麗なブラウンのウールが出たので、

素材替えのA-2も作ってみた。

ホースハイドだと恐るべきプライスになってしまう昨今のA-2、

ウール素材なら細かなディテールに凝っても大丈夫。

赤裏、赤リブとレアなヴィンテージ を模しつつ、

ジッパーやスナップ、フックなどは王道を選択。

唯一無二なフライトジャケットに変身。

是非店頭にて、袖を通してみてください。

なんてブログ下書きを書き終えたのが十月十日。

その後の十二日にまさかの台風19号襲来。

史上最大の915hPa。

私のスマホに入ってる気圧計は、台風が自宅に一番近付いた瞬間…

965hPaをマーク!

海水温の上昇により、これから毎年襲来してくるかもしれない大型台風。

まずは海水温を下げるためにすべき事

(これが何を意味するのか、「1ドル紙幣に隠された秘密」を読んでいる方なら分かりますよね)

を行いつつ、

自然の猛威をやり過ごせる「しなやかさ」を養いましょう。

追伸:皆さんからのたくさんの募金、本当にありがとうございます。

本来なら一刻も早く被災者に届けたいのですが…

今回の被災について私は、

国や自治体に対して非常に不信感を持ってしまう事が重なり…

一旦持ち帰ってきました。

次点としてボランティア団体や赤十字なども考えたんですが…

これらも私の考え方とかなりズレている部分が多く、

募金を預ける事を取りやめにしました。

現場で復興支援をやっているメンバー達が口を揃えて言うには…

「被災者にとって一番大切なのは、今は現金と時間。

ホントなら困ってる人達一人一人にちょっとづつでもいいから現金を渡してあげたい。

自治体や団体に渡しても、どこにその金が行ってるのか見えてこない。

ホントに困ってる人達は、ずっと困ってるままだよ」

私も今回の被災で痛感しています。

一番困っている人には、ほとんど届いていない。

みんなそれぞれパーソナルな問題を抱えているから、

役所や団体からの一元的な対応では難しい。

ならば、幸か不幸か私は今回被災地出身なので

「私から見てホントに困っちゃってる人」に、

今回の募金を手渡ししたいと思っています。

これは募金を自治体や団体に渡している人を非難するつもりは無く…

せっかくドライボーンズとして集めた募金なら、

私が責任を背負ってベストな使い道を選びたい、

という考えだけです。

納得してもらえれば、嬉しいです。