怒涛の3連続3連休も終わり、やっとひと段落の酒丸です。
そんな秋の夜長には、まったりと映画でも鑑賞したいところ。
個人的には「長い映画」がオススメ。
そこで今日は超大作「GOD FATHER」 について、
ちょっと書いてみようかと。
どこの家庭にも必ず1セットはあるとかないとか言われている、
ゴッドファーザーDVD3部作。
当然、我が家にもある。
このコンプリート版には3本の映画の他にオマケ画像も付いていて…
こんな「ファミリーツリー」という画像もある。
パート1の主人公であるドン・コルリオーネの家系図。
中央下にVITO CORLEONE(1892~1954)と記されており、そこから長男フレド、次男ソニー、三男でパート3の主人公となるマイケル、長女のコニー。
映画にはほとんど出てこない子供達もちゃんと描かれており、興味深い。
個人的にこの映画は大好きで、基本的には数年に一度は全編観るようにしている(「仁義なき戦い」と同じ見方をする)。
また、この映画は観る度に新しい発見があるので気が抜けないのだ。
今年の夏は、パート1の一部からプリントT-Sを作ってみた。
三男マイケルがマクラスキー汚職警官を撃つという、初めて殺人を犯すシーン。
現場はイタリア系移民がよく利用していた、場末のイタリアンレストラン。
暗闇にひときわ輝く、1954年の「ルイス イタリアンアメリカンレストラン」。
ピンクとオレンジのネオンが当時っぽい。
なのでそのロゴを再現。
当時のこのレストランで売られていたお土産T-Sという設定で…
ちゃんとネオンっぽく見えるように…
フォントの周りをぼやかしてみた。
個人的に一番好きなのは、パート2。
主役のコルリオーネがまだ若い。
時代設定は1919年。
コルリオーネはまだ「ドン」ではなく、名前の「VITO(ヴィトー)」と呼ばれていた頃の話。
地元の揉め事に話をつけるシーンで、床屋の前を使う。
その床屋のウインドウにはこんなイラストが。
よーく見てみると「BLACK EYE SPECIALIST」と描かれている。
なのでこんなT-Sも作ってみた。
そしてオマケ画像集の中には、若きコルリオーネとその4人の子供達の写真も出てくる。
コルリオーネが履いている靴に注目。
当時の典型的なボタンブーツ。
なので以前、こんな靴も作ってみた。
ドライボーンズのボタンブーツ、生産上の都合があってもう二度と作れないかもしれない。
東京店に最後の1足があるらしい。
お早目に。
そしてこの秋冬、ついに真打登場。
パート2のワンシーン。
コルリーネ、つまりヤング・ヴィトーはキャスケットにダブルブレストのウールワークジャケット。
インナーにはハイゲージカーディガンと大きな襟の2トーンポロシャツ。
相棒ピーター・クレメンザはボーラーハットにチェスターフィールドコート、ストライプのスーツにラウンドカラーの白シャツ。
このジャケット、お客様からも「作ってくれ!」と熱烈なオファーをいただき、似寄りの生地が出るのを待っていたのだ。
何度も何度もジャケット着用シーンをストップモーションにして、形状をチェック。
「ほう、胸ポケットのラウンドと裾のラウンドが同じくらいだな~」
「カフスは付いているけれど、タックは無いぞ。ふむふむ。」
「フラワーホールは両襟に付いてる。しかもポケットにはアーキュエイト型のステッチがあるな~」
てな感じで、刑事のプロファイリング的視点で証拠を集めていった。
そして完成。
ダブルブレストのウールワークジャケット。名前は「ヤング・ヴィトー」と命名。
ちゃんと両襟にフラワーホールを配置。
またポケットにはアーキュエイト型のステッチ。
ポケットと裾のカーヴも同じラウンド具合。
また、映画の中ではクローズアップされなかったボタン。
1919年という時代背景を考慮して、彫りが象徴的に入っているナットボタンを使用してみた。
1892年に生まれたヴィトー・コルリオーネは1954年に死亡。
後を継いだマイケルは1920年に誕生し1997年に死亡。
パート1最初の設定は1945年。
ヴィトーの父であるアントニオ・アンドリーニが殺害されたのが1901年。
ヤングヴィトーが初めて犯罪を犯した(絨毯を盗んだ)のが1917年。
初めて殺人を犯したのが1919年。
原作が書かれたのは1969年。
この映画の公開が1972年。
ドライボーンズが最初のボタンブーツを作ったのは2009年。
何度か修正したのち、最後の一足が完売するのは2018年かもしれない。
そしてさらに「ヤング・ヴィトージャケット」を製作したのが2018年。
なんて、後年になって何処かに記されるようになったら、ちょっと嬉しい。
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