2022年が明けました。
明けましておめでとうございます(遅過ぎるけど)!
昨年1年間、月に2回のブログ更新をして来ました。
今年もそうなる予定なので…
昨年は「◯月前半の酒丸」とか「◯月後半の酒丸」なんてタイトルにしていましたが…
今年からは二十四節気でのタイトルにしていこうと思います。
なので今日のブログは「2022年小寒の酒丸」としてみました。
小寒とは、1年の中で「これから一番寒くなるぞ!」という宣言の様な日の事。
毎年、1月5日~7日くらいになると思います。
正に今年は、小寒らしい天気となりました。
関東は大寒波に襲われ、都内は雪と氷で交通麻痺になってしまいました。
実は私も本日、都内の本社に初出勤する予定だったんですが…
高速道路がダメっぽいので断念。
来週にしました。
その代わりと言ってはなんですが…
千葉県館山市の朝は氷の芸術。
まさか館山で氷柱(つらら:小さいけど)が見られるとは思いませんでした。
この冬は、本当に寒い!
今月を乗り切る為のアイテムを、ご紹介しましょう!
本来は、2022年の梅春物として展開する予定だったこのスウェットシャツ。
ドライボーンズが満を辞して送る、
ダブルフェイス・スリートーン・スウェットパーカ!(しかも後付けフード!)
こう言ったダブルフェイス・スウェットパーカは、
1930~50年代に作られました。
スウェットシャツとは、
その名の如く本来「スポーツ時に汗をかく為に着るシャツ」です。
そのスポーツという言葉が一般化し始めたのは1920年代のアイビーリーグ。
アメリカは第一次世界大戦に勝利し、
ロアリングトゥエンティーズ(Roaring 1920’s:狂騒の20年代)を迎えます。
莫大な戦利金を受け取ったアメリカは、
戦場になったヨーロッパと比べて比較にならないほど裕福になりました。
この頃のスポーツ黎明期に、
ウール素材のスウェットシャツが開発されました。
いわゆるセーターの亜種として作られていったのです。
その後、コットンの方が吸汗性が高い為に素材が変更されていきます。
そして、一部の地域や一部の競技では防寒性も高くする為に、
コットンのスウェット素材を両面で貼り合わせて縫製する様になりました。
この頃のヴィンテージを再現したのが、
今回のこのダブルフェイス・スリートーン・スウェットパーカなのです。
1940年代後期には、
スウェット素材の裏側を引っ掻いて起毛させる「裏起毛」という加工が発達し、
コストが掛かるダブルフェイスは徐々に姿を消していきました。
ただ、この裏起毛という加工は当時も大きなミニマムがあったので、
小さなメーカーは細々とダブルフェイスを作り続けていました。
1950年代には第二次世界大戦も終わり、更に裕福になったアメリカ。
スポーツという文化も一般化し、
高校生や中学生にも奨励される様になりました。
戦後は体育服として、
より多くの裏起毛のスウェットシャツが作られる様になりました。
ダブルフェイスも新たな進化をし始め、
裏サーマルや裏アクリルなどが作られる様になっていきました。
つまり逆に言えば、
ダブルフェイスのスウェットシャツとは、
1930年代後期から40年代までのほんの数年間にだけ生産された、
激レア種なのです。
更に競技指定&学校指定で色分けされたツートーン、スリートーンなんて、
なかなかヴィンテージでは見つからなくなりました。
更にそのパーカバージョンなんて、
もう特別天然記念物レベル(日本でいうオオサンショウウオやイリオモテヤマネコレベル)なのです。
そんな特別天然記念物レベルの配色にしてみた、
ダブルフェイス・スリートーン・スウェットパーカをご紹介。
杢グレーのボディ色に、ポケットやフード、リブがネイビーの配色。
裏貼りはオートミール色を使用してスリートーン。
コッテコテのアメリカンカジュアル!
ジーンズ、チノパン、軍パン、ボトムはなんでもござれ。
トップスも、ジージャン、革ジャン、フライトジャケットなんでもオッケー。
個人的にはコットンの綺麗目トラウザーズにウールのジャケット、
パーカの中には綺麗なチェックのボタンダウンなどを合わせてプレッピーな感じが好み。
そして個人的に購入した…
赤ボディ!
実は赤ボディのダブルフェイスパーカ、私物でコレクションしていたんです。
が、「どうしても売って欲しい」と懇願され、10年以上前に手放しました。
当時、12万で売れちゃいました。
その後、全く出会っていない…。
なので、どうしてもこの色が作りたかったのです!
そしてアンカーは、この配色。
ボディはブラック、切り替えもブラック!
まずヴィンテージではあり得ない、
ドライボーンズじゃないと作らない配色だと思います。
ブラックジーンズにダブルのブラックライダースでもコーディネイト出来る、
痒い所に手が届く逸品!
ちなみに、裏貼りのオートミール色とはこんな感じです。
ヴィンテージで見つかるダブルフェイスは、
基本的には生成かオフホワイトです。
生成とは綿花そのものの色、
オフホワイトとはそれをソーピングしただけの色。
つまり、一番ローコストなのです。
一方、オートミールと杢グレーは「先染め」と言って一番ハイコスト。
裏貼りにオートミール色を使うという、
ドライボーンズの心意気を自画自賛。
遠くから見ても「あ、ドライボーンズのパーカだ!」と一発で見分けがつきます。
ワンランク上のオシャレ、コロナ禍以降の差別化に重要です。
また、今年のような「ビックリするくらい寒い冬」には、
当時の人が頭を捻って作り上げた発汗衣料であるダブルフェイスが、
うってつけです!
年末の骨董市でたまたまゲットした、2022年の干支。
本年もよろしくお願いいたします!