早いもので、もうすっかり年の瀬。
世間的には明日から三連休、クリスマス真っ只中という感じ。
そんな中、ワタクシ酒丸は一足早くクリスマス(というか年の瀬)っぽいイベントに参加してきました。
12月17日に、東京鶯谷の「キネマ倶楽部」で行われたエゴラッピンのライヴ。
最後のエンディングシーンをパチリ。
幻想的でした。
憚りながら書かせてもらえれば…
この人たちの「古いモノに対しての興味や尊敬」の角度が、かなり近いような気がします。
感覚的な問題ですけど。
スカやブルースを基本としてリスペクトしつつ、
ロカビリーやモンド、カリプソや昭和歌謡まで取り入れつつ自分たちのモノにしている感じ。
たまたま選んだカードが「音楽」なのか「ファッション」なのか?という違いだけのような気がして、
初めてのライヴにも関わらず「昔からの幼馴染みに邂逅」したような感覚を受けました。
さて。
そんな「古いモノ」が大好きなブログ読者に、今季から始めた「新しいアイテム」をご紹介。
それは…バンダナ。
ドライボーンズとしては以前(15年以上前かな?)も作っていたことはありますが、その工場さんが無くなってしまい、
ずっと作れずにいたアイテムのひとつ。
その間も、古着屋さんで好みのモノが見つかればせっせと溜め込んでおりました。
特に最近は「エレファントブランド」のものに興味を惹かれており。
そこで、知り合ったバンダナ工場さんと新しくモノ作りができるのならば、
是非エレファントブランドをリスペクトしたシリーズを作ってみたいと思い、試行錯誤を繰り返しておりました。
古いバンダナを集めている友人から、一番有名なエレファントのドット柄を借りてデザイン画を起こしてみました。
古いアメリカ製のバンダナは、縦横比が違うって知ってましたか?
まぁ、それについては後ほど書くとして…
ジャーン!
見事に縦横比が若干違う、ヴィンテージと見紛うクオリティのドット柄バンダナが完成。
そしてひと柄だとちょっと寂しいので、もうひとつ有名な柄を作ってみました。
コレクターの間は、通称「クロス柄」と呼ばれる貴重なヴィンテージ。
なぜ有名で貴重なのか?というと…
この柄を有名にしたのはこのグループ。
SUICIDAL TENDENCIES(スイサイダル・テンデンシーズ)。
1980年代初頭から西海岸ハードコアシーンを引っ張っている彼らが、一種のアイコンとして使っていた事がきっかけ。
彼らのオフィシャルでも、
こんな感じで作られております。
そして先日、友人からこんな報告も。
映画「ジョーズ」の中で登場人物が身につけていたらしい。
この「クロス柄」のヴィンテージバンダナには、「RN 14193」と表記されています。
このRN+数字は、バンダナを製造販売している会社ひとつひとつに割り当てられている番号。
ちなみにエレファントブランドはRN 13962です。
このRN表記は1952年から始まっており、それ以前のものにはRN(他にWPLもあり)が入っていません。
この番号で、ある程度年代測定も可能です。
RN 13670以降の番号は1959年以降に交付されているので、クロス柄はそれ以降、
おそらく1960~70年代のものだと云われており。
再び、ジャーン!
やっぱり縦横比が違う、ヴィンテージテイストなクロス柄バンダナが完成。
そして長年の疑問であった「縦横比の違い」。
こういった四角形のアイテムを作るのであれば、本来なら縦と横の長さを同じにした方が裁断や縫製が楽なはず。
なのに当時作られていたものは、ほぼ違う。
なぜなんだろう?
これは1970年代の、ビッグマックのバンダナのパッケージ。
なんと、この時点で寸法の表記は「24×22」!
つまり最初から縦横の長さを変えて裁断縫製している事が判明。
基本的にこういった綿素材の生地は、水洗いすると縦方向に縮む習性があります。
なので「縮んだら同じ寸法になる」用に作っているのかもしれません。
もしくは、こういった生地の幅はシングル幅といって大抵は110cmと決まっているのですが…
古い生地だと92cmや77cm等も存在しており、
たまにプレスの仕方を変えると114cmや116cmになる場合もあります。
こういった多様な生地幅に対応する為に、最初から「正方形を狙わない」裁断をしていたのかもしれません。
当然、ドライボーンズのバンダナもそういった史実に倣い、わざと縦と横の寸法を変えております。
あ、そうそう。
こんな部分にのみ、主張(という名のお遊び)をしておきました。
エレファントマークならぬ「オールシーイングアイ(万物の目)マーク」。
どこかでこのマークが入っているバンダナを見かけたら、友達だと思って良いです(笑)
今回の「古きを訪ねて新しきを作り、次世代に繋ぐ」は、いかがだったでしょうか?
では次回の酒丸1月ブログを、お楽しみに。
追記。
先日、年末恒例の「クラッチマガジン忘年会」に参加してきました。
撮影は、たまに飲み屋で会うMr.ステファン。
私は手前のハットを被っている人物。
(このハットも、やっと再入荷!コチラからどうぞ!)
私の隣はリアルマッコイの辻本さん、その隣はジェラードの後藤さん、その隣はスティーブンソンオーバーオールの多賀谷さん。
私の向かいに座っているのはフルカウントの辻田さん。
久々に同業者の皆さんと、昔話に花が咲きました。
みんなで、何か面白いことが出来るといいですな。
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