「古きを訪ねて新しきを作り、次世代に繋ぐ。」その9

またしても約1ヶ月のご無沙汰でした、酒丸でございます。

実は3月末に、久しぶりに赤坂を訪問。

その名も「リトル スカーフェイス フェスタ2017」!

数十年のお付き合いもあるのでお祝いの花なんぞ出してみました…。

会場ではたくさんの古い友人とも遭遇、非常に濃密な数時間でした。

ザ・コルツの皆さん、そしてザ・モッズの皆さん、ありがとうございました!

 

そしてスカーフェイスといえば…

アメリカで話題になっていた1920年代のアトランティックシティを舞台にしたドラマ、

ボードウォークエンパイアが遂にファイナルですな。

リアル・スカーフェイスことアル・カポネにもじわじわとヤバい雰囲気になってきており…

次の放送で最終回、かなりドキドキしております。

シーズン1から、次回が最終回のシーズン5まで全部録画したので、

近々一気にまとめて鑑賞してみたいと企んでおります。

 

さて、そんなこんなで世の中は一気に桜のシーズン。

都内は、もうこの土日が花見の最終日といった感じ。

そして桜のシーズンが終われば、もう数週間後には…

皆さん待ちに待った「ゴールデンウィーク」ですね!

 

そこで本日は、ゴールデンウィーク前に完売しそうな商品をご紹介。

まずはこのハワイアンシャツ。

今季の新作、ハワイアンシャツ「モンキー」。

長袖半袖がありますが、どちらもすでに完売間近。

もう無くなってしまったサイズもあるようです。

 

このシャツ、非常にオススメな点が多いのです。

特に秀逸なのは、この完璧な柄合わせ

前身頃とポケットが、かなり正確に柄合わせできています。

ドライボーンズの商品を昔から購入してくれているヘビーユーザーの方達は、

もしかしたら「柄合わせが当たり前」くらいに思っているかもしれません。

ところが、これを裁断して縫製する事って、ものすごく大変なことなのです。

ただでさえツルツルとよく滑るレーヨン素材、縫製が大変なのはもちろんなのですが、

もっと大変なのは裁断。

最初に右前身頃を裁断し、

その右側と柄が合う場所を生地上で探して、ミリ単位で合わせて左前身を裁断します。

今度はその左前身の胸ポケット部分と同じ柄の部分を探し出し、

やはりミリ単位で裁断して縫製していくのです。

なので当然、すべて手作業。

シャツの裁断は本来、延反機という機械を使って何十着分も重ねて一気に縫製します。

そうでないとコストが全く合わない。

でも、ドライボーンズの工場さんは、すべて手作業で行ってくれる。

頭が上がりません。本当に素晴らしい。

おそらく、世界屈指の技術です。

それを購入できる可能性がある皆様、世界的にも幸運です。

 

では証拠に、私の自慢のヴィンテージハワイアンシャツコレクションを見てみましょう。

以下、すべて1940〜50年代のヴィンテージ。

とりあえず6着ほど撮影してみました。

見てもらえれば分かるように、ポケットの柄合わせは出来ていても、

前身頃がばっちり合っているシャツはありません。

更に言えば、今回のこのモンキー柄は、実はヴィンテージ(というよりアンティーク)の着物からデザインをいただきました。

それがこれ。

大正時代頃の、羽織の裏地なのです。

ドライボーンズが目指す「古きを訪ねて新しきを作り、次世代に繋ぐ」という意味の一端が見えるでしょ?

 

なので、もうひとつの完売間近なハワイアンシャツも紹介。

こっちは逆に、企画段階の話からしてみようと思います。

まずは…十数年前に、こんな端切れを骨董屋で見つけました。

絹で出来た縮緬素材の、ドクロ柄。

生地幅は約37センチ、ちょうど12寸。

女性の長襦袢用に作られた生地の端切れだと思います。

いつかシャツにしたいと思い、企画を温めておりました。

そして昨年6月頃、やっと企画を開始。

まずは生地屋さんと柄の打ち合わせに入ります。

端切れは37センチ幅だったけれど、現存している112センチ幅のレーヨン縮緬に染めていくので、配置を考えねばなりません。

そして完成した「仮の配置図」がこれ。

上下がかなり緻密にデコボコしております。

これはハンドプリント用の版の下書き。

上のデコボコと下のデコボコが、実はぴったり一致するように描かれています。

しかも端切れのドクロが一方方向の柄だったのに対し、

シャツにするための柄の配置は上下逆になっているものが交互にくるように描きます。

そうでないと、後々の柄合わせが出来なくなってしまうのです。

今年の4月に売るべきシャツの柄を、昨年の6〜7月には決定しなければならないこの怖さ。

そして染工所は昔ながらの場所が多いので…

ここに書かれているように、版の大きさも「寸」で表示。

今回のこの柄は24寸で進行することになりました。

その後、型彫りという作業があって製版され、まずは「マス見本」と呼ばれる色サンプルを上げます。

これで版の確認とともに、色の確認もします。

今回は地色+薄い色1色なのであまり問題が起こる可能性はなかったのですが…

たまに地色より濃い差し色を使っていたりすると、色によっては滲みが出たりしてしまいます。

そういったミスを防ぐための、最終確認。

これが昨年の9月頃。

そしてその後、量産用の生地が作られて、裁断工場に運ばれます。

モンキー柄と同じように1着づつ手作業で裁断したのち、縫製工場へ。

そこでパーフェクトに縫われてから、ドライボーンズの本社に納品されます。

ハワイアンシャツ「プレイング スケルトン」!

これも長袖半袖があります。

というか、ありました…(大汗)

既に完売したサイズが出てきている模様、お早めに。

一応ちゃんとアップで見せておくと…

やっぱり完璧な柄合わせ。

 

私はヴィンテージとか骨董とか古物とか、大好きです。

大好きだからこそ、そういった文化を繋げていきたい。

古い物は数が少ないから高く売れる、という考え方よりも…

「古い物の方が使う相手のことを考えて手間をかけたモノが多い」という意味で感動することが多いから。

例えば…

羽織裏になぜデフォルメされたモンキーが乱れ飛ぶ柄を作ったのか?

もしかしたら申年生まれの人が誰かにプレゼントされたのかもしれない。

もしかしたら時代的に「南方」に仕事で派遣された人だったのかもしれない。

なぜ長襦袢に髑髏を描かねばならなかったのだろう?

大正から昭和初期といえば、第一次世界大戦が終わって次の対戦に向かう時期。

もしかしたら旦那や子供を軍に取られた母親の長襦袢だったのかもしれない。

そういった暗い時代を風刺した下着を身につけることでウケを狙った花魁がいたのかもしれない。

そんな時代に想いを馳せて、日々モノづくりをして次の世代に引き継いでいきたい。

Learn from Old,Craft New Things,Take Over to Next.

と新しいブランドネームに謳いました。

古きを訪ねて新しきを作り、次世代に繋げる。

ファッションやスタイルを通して、文化を繋げていきましょう。

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