古きを訪ねて新しきを作り、次世代に繋ぐ。その32

 

 二月も半ばになりました。

二月は別名「如月(きさらぎ)」。

如月の意味は「衣更着(きさらぎ)」で、

「寒さが厳しくて、重ね着をする時期」というような意味らしい。

また別には「生更木(きさらぎ)」と書いて、

「春に向かって草木が生え始める」というような意味もあるらしい。

どちらししても「もう寒さはそろそろ終わり」、

これから暖かくなっていくというお知らせのような名前。

 

 なので、春物の紹介でも…と思っていたのだが、

せっかくなのでそれは他のスタッフにお任せして…

 

今回は久しぶりに新作として制作した靴(ブーツ)について。

 

 

今回ちゃんと紹介したい靴とは、これ!

ジーン・ブーツ!

このブーツは1950年代中期頃に当時の不良の間で流行した。

 

エンジニアブーツの短いバージョン…

という訳ではなく、あくまで「街で履く用のイカしたブーツ」として流行。

 

ちなみにサンプルとしたのは、私のコレクションの1950年代のブーツ。

なんと2トーン、しかもブラック&ピンク!

 

そしてエンジニアブーツとの決定的な違いは、

ソールが「ただの合成皮革ソール」なのだ。

つまり、油で滑りやすい場所での使用とか、

バイクに乗ってとか、あまり考えていない作り。

 

そこで私としては、

このブーツでバイクも乗れるように作りたかったので…

ウラノソールにはビブラムのオイルレジストソールを採用。

「バイクにも乗れる街履き用ブーツ」として蘇らせてみたのだ。

 

更にオシャレ度をアップさせる方法として…

外側両脇にドレッシーなチェーンを装着したバージョンもラインナップさせてみた。

 

このブーツの元ネタはこれ。

これは1955年のシアーズ・ローバックのカタログに掲載されていた、

その名も「DRESS BOOTS(ドレス・ブーツ)」。

文章内には「ゴールドカラーのチェーン付き」と丁寧に書かれている。

おそらく、当時の不良な若者はダンスパーティなどの夜遊びシーンで、

チェーンを装着して遊びにいったのだろう。

当時のチェーンには、中央部にパールの様な石の様なチャームが付いていたようだ。

 

 

このチャームに似たものを探す事、数ヶ月。

東急ハンズから始まり、

御徒町のパーツ問屋や横浜の輸入服飾パーツ展示会などをくまなく探したのだが、

いい感じのパーツが見つからず。

 

むしろ潔くチェーンだけにして、

購入者がナイスなパーツを見つけたらそれをつけてもらいたいな、と。

 

ちょっとしたディテールも、紹介。

よく見て欲しいのが、このウェルト部分。

ちゃんと「ダブル・コバ」を採用。

上の段を「黒が劣化してグリーンになってしまった糸」を表現し、

下の段はウェルトを強調するオフホワイトのステッチ。

 

その元ネタも、先ほどのブラック&ピンクのブーツ。

ああ、写真には色が写り込まないな~。

このウェルトステッチ、上の段は若干グリーンに経年劣化しているのだ。

ただし、ステッチが乗っている台座が生成色なので見え辛い。

ちなみに下の段のステッチは、

やはり経年劣化でもう白っぽくなっちゃってるグレー。

 

他にもドライボーンズでは、本格的なエンジニアブーツも展開中。

こちらはグッドイヤー・ウェルト製法、

極めてちゃんとしたエンジニアブーツ

 

ちなみに元ネタは…

こんな感じ。

この写真も、1955年のシアーズ・ローバックのカタログから。

このページは、本格的な機械工のためのページであった。

 

 

 

 そして先日(2/10)には、ドライボーンズ東京店の22周年振る舞い酒も無事に終了。

ご来店いただいたたくさんのお客様、本当にありがとうございました。

 

そして2019年はドライボーンズ30周年ということもあり、

この振舞い酒の時に初めて「酒丸私物オークション」なる出し物もやってみた。

これが意外と面白かった。

オークションに参加してくれた皆さまも…

かなり得をした人、

かなりくだらない物を買っちゃった人、

結構良い物を買い逃しちゃった人、

それぞれ色々いたような気がします!

 

ワタクシは…当日来てくれた「非常に若くて綺麗な女の子」から、

バレンタインデーのお菓子をいただいちゃいました。

今年の秋冬物のセーターの配色決めを行いながら、美味しくいただきました!

ありがとうね~!

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