古きを訪ねて新しきを作り、次世代に繋ぐ。その27

 

 怒涛の3連続3連休も終わり、やっとひと段落の酒丸です。

そんな秋の夜長には、まったりと映画でも鑑賞したいところ。

個人的には「長い映画」がオススメ。

そこで今日は超大作「GOD FATHER」 について、

ちょっと書いてみようかと。

 

 

 どこの家庭にも必ず1セットはあるとかないとか言われている、

ゴッドファーザーDVD3部作。

当然、我が家にもある。

このコンプリート版には3本の映画の他にオマケ画像も付いていて…

こんな「ファミリーツリー」という画像もある。

パート1の主人公であるドン・コルリオーネの家系図。

中央下にVITO CORLEONE(1892~1954)と記されており、そこから長男フレド、次男ソニー、三男でパート3の主人公となるマイケル、長女のコニー。

映画にはほとんど出てこない子供達もちゃんと描かれており、興味深い。

個人的にこの映画は大好きで、基本的には数年に一度は全編観るようにしている(「仁義なき戦い」と同じ見方をする)。

 

 また、この映画は観る度に新しい発見があるので気が抜けないのだ。

今年の夏は、パート1の一部からプリントT-Sを作ってみた。

三男マイケルがマクラスキー汚職警官を撃つという、初めて殺人を犯すシーン。

現場はイタリア系移民がよく利用していた、場末のイタリアンレストラン。

暗闇にひときわ輝く、1954年の「ルイス イタリアンアメリカンレストラン」。

ピンクとオレンジのネオンが当時っぽい。

なのでそのロゴを再現。

当時のこのレストランで売られていたお土産T-Sという設定で…

ちゃんとネオンっぽく見えるように…

フォントの周りをぼやかしてみた。

 

 個人的に一番好きなのは、パート2。

主役のコルリオーネがまだ若い。

時代設定は1919年。

コルリオーネはまだ「ドン」ではなく、名前の「VITO(ヴィトー)」と呼ばれていた頃の話。

地元の揉め事に話をつけるシーンで、床屋の前を使う。

その床屋のウインドウにはこんなイラストが。

よーく見てみると「BLACK EYE SPECIALIST」と描かれている。

なのでこんなT-Sも作ってみた。

 

 そしてオマケ画像集の中には、若きコルリオーネとその4人の子供達の写真も出てくる。

コルリオーネが履いている靴に注目。

当時の典型的なボタンブーツ。

なので以前、こんな靴も作ってみた。

ドライボーンズのボタンブーツ、生産上の都合があってもう二度と作れないかもしれない。

東京店に最後の1足があるらしい。

お早目に。

 

 

 そしてこの秋冬、ついに真打登場。

パート2のワンシーン。

コルリーネ、つまりヤング・ヴィトーはキャスケットにダブルブレストのウールワークジャケット。

インナーにはハイゲージカーディガンと大きな襟の2トーンポロシャツ。

相棒ピーター・クレメンザはボーラーハットにチェスターフィールドコート、ストライプのスーツにラウンドカラーの白シャツ。

このジャケット、お客様からも「作ってくれ!」と熱烈なオファーをいただき、似寄りの生地が出るのを待っていたのだ。

何度も何度もジャケット着用シーンをストップモーションにして、形状をチェック。

「ほう、胸ポケットのラウンドと裾のラウンドが同じくらいだな~」

カフスは付いているけれど、タックは無いぞ。ふむふむ。」

フラワーホールは両襟に付いてる。しかもポケットにはアーキュエイト型のステッチがあるな~」

てな感じで、刑事のプロファイリング的視点で証拠を集めていった。

 

そして完成。

ダブルブレストのウールワークジャケット。名前は「ヤング・ヴィトー」と命名。

ちゃんと両襟にフラワーホールを配置。

またポケットにはアーキュエイト型のステッチ。

ポケットと裾のカーヴも同じラウンド具合。

また、映画の中ではクローズアップされなかったボタン。

1919年という時代背景を考慮して、彫りが象徴的に入っているナットボタンを使用してみた。

 

 

 1892年に生まれたヴィトー・コルリオーネは1954年に死亡。

後を継いだマイケルは1920年に誕生し1997年に死亡。

パート1最初の設定は1945年。

ヴィトーの父であるアントニオ・アンドリーニが殺害されたのが1901年。

ヤングヴィトーが初めて犯罪を犯した(絨毯を盗んだ)のが1917年。

初めて殺人を犯したのが1919年。

原作が書かれたのは1969年。

この映画の公開が1972年。

ドライボーンズが最初のボタンブーツを作ったのは2009年。

何度か修正したのち、最後の一足が完売するのは2018年かもしれない。

そしてさらに「ヤング・ヴィトージャケット」を製作したのが2018年。

 

なんて、後年になって何処かに記されるようになったら、ちょっと嬉しい。

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